銀河鉄道の夜
宮沢賢治
- 一、午后の授業
- 「ではみなさんは、そういうふうに川だと云われたり、乳の流れたあとだと云われたりしていたこのぼんやりと白いものがほんとうは何かご承知ですか。」
- 二、活版所
- ジョバンニが学校の門を出るとき、同じ組の七八人は家へ帰らずカムパネルラをまん中にして校庭の隅の桜の木のところに集まっていました。
- 三、家
- ジョバンニが勢よく帰って来たのは、ある裏町の小さな家でした。
- 四、ケンタウル祭の夜
- ジョバンニは、口笛を吹いているようなさびしい口付きで、檜のまっ黒にならんだ町の坂を下りて来たのでした。
- 五、天気輪の柱
- 坂の下に大きな一つの街燈が、青白く立派に光って立っていました。